中絶の手術方法とは?

中絶手術にはどんな種類があるの?

中絶手術には「初期中絶手術」「中期中絶手術」「後期中絶手術」がありますが、胎児が育つほど母体への負担が増していきます。

ではそれぞれのケースでどのような手術が行なわれるのかを説明していきましょう。

初期中絶手術について

初期中絶手術とは妊娠第12週未満の場合に行なわれる手術です。

子宮頸管拡張に掻爬(そうは)術と呼ばれる方法を組み合わせるのが一般的で、具体的には胎盤鉗子やキュレット、吸引器などの産婦人科器具を用いて胎児を取り除く方法になります。

外国では1980年にフランスで開発されたミフェプリストン(RU-486)と呼ばれる薬で人工流産を起こす方法が一般的ですが、日本では中絶自体に違法性があるとされている関係から未承認となっています。

(RU-486の投与は妊娠第7週までのごく初期の段階で行なわれます)

ただし、安全性の面ではRU-486による人工流産はWHOが推奨する方法であることから、日本でも個人輸入や外国へ行って購入するなどの方法を選ぶ人も多いと言われています。

中期中絶手術について

中期(妊娠第12週~21週目あたりまで)妊娠の場合に行なわれる中絶手術は胎児がある程度成長しているため、分娩に近い方法で人工中絶を引き起こす方法が取られます。

この時期に行なわれる人工中絶法として日本で行なわれるのは薬剤によって子宮頸管を拡張させた後に陣痛誘発剤を用いる方法と初期中絶で行なわれる「拡張ならびに掻爬術」が行なわれます。

安全性の面では「拡張ならびに掻爬術」の方が母体への負担が少ないとされ、WHOでも中期中絶ではこの方法が推奨されています。

しかし、妊娠第12週を過ぎると死産に関する届け出の提出義務が発生するため、日本で行なわれる中絶手術の95%以上が初期中絶となります。

後期中絶手術について

後期(妊娠第22週目以降)の場合は余程のことが無い限り、人工中絶は行なわれません。

この頃は既に胎児も人と見なされるため、法的にも更にデリケートな問題が生じてきます。

なので、母体の命に関わるような深刻な問題が生じない限りは人工中絶を行なわないのが普通です。

超早産の可能性がある場合は中絶ではなく帝王切開などで取り上げ、母体と新生児の命を助ける事が最優先されます。

なので、この時期に人工中絶するということは先ずあり得ないと考えましょう。

もし最悪の事態を避けるために後期中絶手術が行なわれる場合は胎児を切断したり、頭部を砕いて取り出すという方法が下されることになります。

ただし、これも手術が行なわれる前に胎児が死亡しているか、それに限りなく近い状態であることが前提となります。

日本国内における現状

日本で人工中絶手術が行なわれるのが初期の妊娠期である理由は中期(第12週以降)になると胎児の死産届けを提出しなければならないからです。

逆に言えば、妊娠第11週目までであれば死産届けを提出しなくても良いから人工中絶手術を行なう、というのが暗黙の了解の元に限りなくグレーゾーンに近い状態で行なわれているということになります。

人工中絶の是非は日本だけでなく世界中で議論が重ねられていますが、先進国になればなるほど不妊症患者が増えている問題や少子化問題が取り上げられる一方で、年間数万件以上にものぼる中絶手術が行なわれているという事実にもしっかりと向き合い国を挙げて慎重に議論を重ねる必要性がある事案と見なされています。




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