痔で手術が必要となるのはどんな場合?

痔で手術が必要となるのはどんな場合?

前章で紹介した3つの症例のうち、手術が第一選択肢となるのは「痔瘻」になります。

また痔瘻は切れ痔やいぼ痔(痔核)が進行する事で起こる二次的な症状ですので、痔瘻になる前段階の切れ痔や痔核でも手術を行なう場合もあります。

ではいぼ痔と切れ痔で手術が必要な場合について説明していきましょう。

いぼ痔(痔核)で手術が必要な場合

いぼ痔にはいくつかの段階があり、手術が必要と判断されるのはIII度以上のステージとされています。

III度というのは排便時に脱肛が起こり、指で押し戻せば元に戻る状態になります。

したがって排便時以外の時も継続的に脱肛が起こっている状況では手術が第一選択肢になるというこことになりますね。

現在いぼ痔の手術は技術の進歩で日帰り手術が可能となりました。

今では病巣(痔核)が大きくならないうちに早めの手術を勧める医療機関も多くなっています。

ただし、痔核は再発や他の部位にも出来る可能性があるので、III度でも初期の段階の場合はインフォームドコンセントを良く聞いてリスク等も十分に把握した上で受けるかどうかを判断するのが重要です。

尚、いぼ痔で手術が適用されるのは主に内痔核になります。

外痔核の場合はよほどのことが無い限り保存的治療(手術をしない治療法)が選択されるのが一般的です。

切れ痔で手術が必要な場合

切れ痔の手術も程度によって手術の適否が判断されます。

現在では優れた痔の治療薬が開発されているので切れ痔の75%以上の患者さんは保存的治療で治癒しています。

また切れ痔はほんの少しだけ裂傷があっても痛みは強いので早い段階で治療を受け、適切な治療を受けられるという点でも手術の適用例が少ないのかもしれません。

最近は手術の適用例が少なくなった切れ痔ですが、それでも切れ痔患者全体の25%に対しては手術が行なわれています。

では、その25%の患者さんとはどのような症例になるのでしょうか?

これは慢性的な切れ痔、若しくは再発をくり返す切れ痔の場合です。

切れ痔は最低でも3週間は保存的治療法が最初に行なわれます。

慢性の人でも痛みが無くなってから3ヶ月?2年程度は保存的治療法が第一選択肢になります。

しかし一度切れた組織は再生するまでに時間がかかりますし、その間も排便はしなければならないので弱くなっている組織は再び裂傷を起こしやすく、それが発症と緩解をくり返してしまっているのが慢性の切れ痔になります。

慢性化すると裂傷が次第に大きくなる可能性もあり、そこから痔瘻へと移行するリスクが高まりますので、痔瘻へと移行する可能性が高まった時に手術の適用となります。




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