痔の手術方法とは?

痔の手術方法とは?

現在健康保険の適用となる痔の手術には以下のような種類があります。

  •  硬化療法

1,380点

  •  硬化療法(四段階注射法によるもの)

4,010点

  •  結紮術、焼灼術、血栓摘出術

1,390点

  •  根治手術

5,190点

  •  PPH

11,260点

では、それぞれの手術がどのような痔に対して行なわれるのかについて説明していきましょう。

硬化療法(四段階注射法によるもの)

内痔核に対して行なわれる手技ですが、現在ではジオン法と呼ばれる「四段階注射法によるもの」が主流となっています。

そもそも硬化療法とは何かというと、病変部を薬剤で硬くして自然と取れるのを待つという治療法になります。

最近ではより治療効果が確実とされるジオン法が主流となっています。

それではジオン法について具体的に説明していきましょう。

ジオン法の「ジオン」は薬の名前で、硫酸アルミニウムカリウムとタンニン酸が配合されています。

硫酸アルミニウムカリウムには出血や脱肛を改善する働きがあり、タンニン酸には硫酸アルミニウムカリウムの働きを調整する作用があります。

ジオン法では麻酔下に肛門を拡張して、ジオンを正確に痔核の4点に注入して、硬化するのを待ち、そのまま自然緩解させるという方法になります。

直接痔核を取り除く治療法とは異なりますので、手術っぽくは無いですが、臨床上は手術という括りになります。

痛みが少なく再発率も低く予後が良好であるというメリットの反面、治癒するまで時間がかかり一時的に肛門の機能が阻害される可能性があるというデメリットもあります。

なお、ジオン法を行なうには専門のトレーニングを積んだ医師でないと出来ないのでジオン法を希望する場合には事前に医療機関に確認するようにしてください。

結紮術、焼灼術、血栓摘出術

内痔核、外痔核ともに行なわれる手術法です。

施術の概要は以下の通りになります。

  • 結紮術

痔核の根元を結んでうっ血&壊死させた後に取り除く方法です。

  • 焼灼術

医療用レーザーや特殊な薬剤等を用いて痔核を焼き切る若しくは冷凍させて取り除く方法になります。

(冷凍凝固法と焼灼術は臨床的には同等の手技と見なされるケースが多いですね)

  • 血栓摘出術

いわゆる痔核摘出術(切開切除)になります。

根治手術

痔核を原因となる病巣から切除する方法になります。

上記の手術に比べ、同一部位への再発率はぐっと低くなります。

切れ痔、痔瘻に適用される術式になります。

「根治手術」とは根本から取り除くという意味ですので、痔のタイプが切れ痔、いぼ痔、痔瘻によって手術方法が異なります。

  • いぼ痔の根治手術

いぼ痔の根治術としてスタンダードなのは痔核結紮切除術になります。

  • 切れ痔の根治手術

切れ痔をくり返すと肛門括約筋が硬くなるため、肛門拡張術が行なわれます。

手術としての肛門拡張法は括約筋の一部を切るという手術をし、裂肛している部分には皮弁作成といって粘膜組織の一部を移植する方法で弱くなった裂肛部を補強するという手術が同時に行なわれます。

これ以外にも括約筋を柔らかくするために手や器具を使って麻酔下に肛門括約筋を広げる肛門ブジー法が行なわれますがこちらは手術ではなく処置の扱いとなります。

  • 痔瘻の根治手術

痔瘻の根治手術には一般的な切除法(くりぬき法)とシートン法と呼ばれる方法があります。

痔瘻の出来る位置によってどの方法が行なわれるかが異なってきますが、一般的な切除術では痔瘻手前の肛門組織毎切除してしまうため、短期間での治療は可能ですが、肛門が変形してしまい便が漏れだすなどQOL(クオリティオブライフ:生活の質)上は好ましく無いと考えられています。

一方でシートン法では治癒するまで時間がかかりますが、代謝に合わせて組織の再生と同時に治療が進行していく事から予後は良好とされて治療後のQOLにも影響はありません。

PPH

PPHは内痔核に対する治療法です。

特殊な器具を用いて痔核より少し上にある組織を環状に切除結紮することで痔核を切らずに元の状態に戻すという手術法になります。




このページの先頭へ