粉瘤とは?

粉瘤とは?

粉瘤(ふんりゅう)という病気をご存知でしょうか。

この名前ではあまり馴染みが無いかもしれませんが、皆さんお馴染みの「おでき」のことです。

ところで、おできがどうして出来るのか、そのメカニズムをご存知の方は少ないのではないかと思います。

多くのケースでは放置していれば自然と治るのが粉瘤ですが、中には人の握りこぶしよりも大きくなって手術が必要となるケースもあります。

また、粉瘤の治療に関しては誤解も多く、民間療法等の誤った対処法によって却って症状を悪化させてしまう可能性もあるので、粉瘤について正しい知識を身につけることで適切に対処するようにしましょう。

粉瘤は別名を「表皮嚢腫(ひょうひのうしゅ)」や「アテローム(またはアテローマ)」とも呼ばれています。

実は、別名の方がこの病気の状態を良く表しているので、先ずは粉瘤を知るために別名から紐解いていきましょう。

この三つの呼び方の中で一番この病気の状態を良く示しているのが「表皮嚢腫」です。

「表皮」とは皮膚の表面のことで「嚢腫」とは袋状になる腫瘍のことを意味しています。

皮膚表面は代謝をくり返し古い細胞は角質となってはがれ落ちていきます。

ところが稀に角質となった細胞が毛穴や皮膚の内部に溜まりそれが袋状に腫れ上がっていく事があります。

これが「粉瘤(表皮嚢腫)」になります。

角質は「垢(あか)」のことで乾燥している状態では白い粉末状です。

粉瘤で出来る腫瘍、つまり瘤(こぶ)を手術で取り出すと、中から粉末状の垢が出てくる事から、この病名が付けられたとされています。

にきびと思っていた物を指で潰してみると中から白い袋状の物体が出てきたり、皮下組織に出来た脂肪腫と良く似た発症の仕方をするため、にきびや脂肪腫と混同されがちですが、病気としては別ものになります。

にきびはアクネ菌などの雑菌が毛穴の中で異常増殖して炎症を起こしている状態ですし、脂肪腫は脂肪細胞が固まって腫瘍化した病気になります。

粉瘤の事例

粉瘤という言葉がマスコミを賑わした時期がありました。

平成9年に皇太子殿下が腰に大きな瘤が出来て手術を受けたところそれが粉瘤だった事が報じられたのです。

この時の新聞報道には、「粉瘤は角化した上皮細胞や脂肪類からなる瘤で、治療には簡単な手術が必要」と記載されていました。

本来は脂肪では無く、表皮が内側に入り込み、そこに角質化した上皮細胞が溜まってしまう症状で、一旦埋没した粉瘤であっても、小さければ治療には必ずしも手術が必要という訳ではないので、正確な報道といは言い切れませんが、この報道で粉瘤という病名を始めて見聞きした人も多かったのではないでしょうか。

粉瘤は表皮の埋没から起こる症状ですから、体中のどこに出来ても不思議ではありませんが、外気に晒されている顔や四肢に出来ると炎症や感染を引き起こす事が多く、炎症を起こしている粉瘤の事を「炎症性粉瘤」、感染を引き起こしている粉瘤を「感染性粉瘤」と呼び、この場合は積極的な治療が必要となります。




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