蓄膿症の手術方法とは?

蓄膿症の手術が決定される過程について

蓄膿症には

  • 基礎疾患がはっきりとしていてその随伴症状若しくは二次的な症状として発症している場合
  • 先天的に自然口が閉塞している場合
  • 原因不明の状態で自然口が閉塞している場合
  • 生活習慣の乱れによるものの場合

の4つのパターンが考えられます。

一般的に知られている蓄膿症はとにかく「自然口が閉塞しているため」に起こるものを指しているため、手術の適用となる場合、先ずは自然口を開通させる副鼻腔自然口開窓術(ふくびくうしぜんこうかいそうじゅつ)という手術が選択される事になります。

ただし、事前に基礎疾患が明らかになっている場合は基礎疾患の治療が、生活習慣の乱れが原因の場合は生活習慣の改善が最優先となります。

蓄膿症の一般的な手術方法

ではここでは「とにかく自然口を開通させるための手術」について説明していきましょう。

自然口はちょうど上あごの裏側の奥の方に位置するため、かつての蓄膿症手術は唇をめくりあげ、上の歯茎の付け根から切開して顔の皮膚を頭蓋骨から剥離させながら行なうという非常に大掛かりなものでしたが、最新の手術方法は内視鏡を鼻腔から挿入してモニターしながら行なう内視鏡的手術が主流となりつつあります。

内視鏡的手術では麻酔は局所麻酔で行なわれるのが普通で侵襲も軽微なため、日帰り若しくは数日間の入院で済みます。

安全性や患者さんへの身体的な負担の軽減という見地から現在では内視鏡を用いた手術が多くの医療機関で実施されています。

しかし、前章でも示したように副鼻腔に関する手術は非常に多岐に渡り、内視鏡を用いた手術だけでも5つの手技があります。

通常の蓄膿症手術は、自然口を開通させることが目的なので、その5つの手技のうちの1つである内視鏡下鼻・副鼻腔手術Ⅰ型(副鼻腔自然口開窓術)になりますが、蓄膿症が1年以上に渡る場合、自然口を塞いでいるのがポリープや腫瘍であるケースも考えられます。

ポリープや腫瘍は他の部位にも出来ている可能性があるので、一旦切除した細胞を精密検査(細胞診)に提出して悪性腫瘍か転移性のものかなどが詳細に判断され、必要があれば再手術になる可能性もあります。

その場合は、同じ内視鏡手術であってもコスト的には高い、鼻副鼻腔腫瘍摘出術や鼻副鼻腔悪性腫瘍手術などの手技が適用されることになります。

したがって、ぱっと見は同じような内視鏡手術でも、手術する目的が単に蓄膿症を改善させるためのものなのか、ポリープや腫瘍などの腫瘍性組織を摘出するものなのかによって、負担する金額に差が出てくることになるので、その点は覚えておく必要性があるでしょう。

なお、腫瘍性手術に内視鏡を用いた場合も「内視鏡的~」という術式では無く、主たる目的である腫瘍性細胞摘出の術式を優先させるのが一般的な解釈となります。

また、単純ポリープの切除であれば術式は、内視鏡下鼻・副鼻腔手術Ⅰ型(副鼻腔自然口開窓術)が適用されることが多くなります。




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